イベントレポート
JDDW 2008 サテライトシンポジウム

10月3日にJDDW2008で開催されました、メディックサイト サテライトシンポジウム「大腸がん検診を知り尽くしたエキスパートが語るCTコロノグラフィ~注腸検査、内視鏡検査、CT検査の視点から~」には多数の先生方にお集まりいただき、大盛況のうちに幕を閉じました。会場の300席は、あっという間に超満員となり、立ち見も出るほどの盛り上がりでした。

超満員となった会場風景(クリックで拡大) 司会の飯沼先生(右)・光島先生(左)(クリックで拡大)

今回のシンポジウムでは、内視鏡内科医、放射線科医の立場から、実臨床への標準化へ向けてCTC検診はどうあるべきか、という点について様々な視点からのご講演および自由な意見交換を行っていただきました。

各先生が講演に使用された資料を配布しております*1。(郵送)
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  • *1配布用の資料は講演に使用したものを一部編集しています。

講演内容

光島 徹 先生(亀田メディカルセンター幕張)

「注腸検査から見た内視鏡検査、そしてCTコロノグラフィ」
あえてCTC抵抗勢力という観点よりCTCの本質について述べられ、大腸検診における各検査の特質を明らかにした上でCTCがもっとも有効に活用されることを想定した内視鏡検査後の補助診断としての使い方を推奨されました。また、大腸内視鏡は変換期を迎えており、時代に合った検査法を検証して欲しいとのことでした。

光島先生(1)(クリックで拡大) 光島先生(2)(クリックで拡大)

James East 先生(St Mary's Hospital Endoscope Unit)

「英国の内視鏡医の視点から見たCTコロノグラフィ」
英国におけるCTCスクリーニングプログラムの状況をJames East先生から発表頂きました。昨年では7百例ほどのCTC実施があり、病院ではCTCと内視鏡が相互補完するために内視鏡医と放射線医が密に協力し検査を進めることで、内視鏡のみでは難しい症例のポリープ切除が内視鏡下で可能になったとのお話でした。

イースト先生(1)(クリックで拡大) イースト先生(2)(クリックで拡大)

松田 尚久 先生(国立がんセンター中央病院 内視鏡部)

「日本の内視鏡医の視点から見たCTコロノグラフィ」
MDCTの応用としてバーチャルエンドスコピー(仮想内視鏡モード)にて大腸内を高精細で観察できるようになって来たと感想を述べられた。また、CTCを用いることで大腸がん術前検査がほぼ1日で終了してしまう事は大きなメリットであるとのお話でした。スクリーニングに関しても有効性は十分であると有望視されており、今後はCTCから治療内視鏡への流れ作りが必要であると述べられました。

松田先生(クリックで拡大) 松田先生 発表風景(クリックで拡大)

三宅 基隆 先生(国立がんセンター放射線部)

「日本の放射線医の視点から見たCTコロノグラフィ」
CTCは検査処理能力に優れ、術者の技量に検査の質が関係せず、画像診断に客観性・再現性があり、検査の標準化の可能性が大きいため、大腸スクリーニングに適した検査法としての提案を頂きました。次に、CADの紹介では、ある程度の検出能を保ち効率的な診断環境を提供し読影時間を短縮可能とするシステムと位置づけされました。また、CADの機能は支援検出であり判断は読影者にあることを忘れてはならないとのご意見でした。平坦型病変の検出については今後の研究課題であるとの感想を述べられています。

三宅先生(クリックで拡大) 三宅先生 発表風景(クリックで拡大)

Q&Aセッション

実臨床での具体的な手技に関する質問も盛に行われましたが、大腸がん死亡率増加の現状を踏まえてCTCの有効性と活用が討論の焦点になったようです。
会場からは「ポリープ検出率が高いだけではCTCのためのスクリーニングになり本末転倒ではないか?」、「発見が難しい病変を見つけてこそ大腸がんの死亡率が低下するのでは。」という意見もありましたが、「内視鏡では処理しきれないスクリーニングの現状を考えるとフォローアップとして有用ではないか?」、「見落とし防止しとして、スクリーニングでの兼用は有用である。」などの意見もあり、非常に活発な討論が行われました。これらの討論からも参加された先生方のCTCに対する関心の高さが伺われました。

Q&A(1)(クリックで拡大) Q&A(2)(クリックで拡大)
Q&A(3)(クリックで拡大) Q&A(4)(クリックで拡大)

講演を終えて

大腸の実臨床への標準化、スクリーニングへの活用は、すぐそこにまで来ているとお感じになった方々も多かったのではないでしょうか。これは、CTCに関するランチョンセミナーや演題発表が活発に行われていたことでも感じることが出来ると思います。また、課題である平坦型症例では、より良い診断法、画像解析へ向け活発な研究、提案が続けられ、更に盛り上がりを見せており、実用化に向けての動きが実感できました。
座長の先生、演者の先生、ご参加いただいた皆様へ厚く御礼申し上げます。

伊藤博康
メディックサイト株式会社