ESGAR2009 ~学会参加紀行~
聖マリアンナ医科大学 森本毅先生 CTCトレーニングレポート

2009年6月23日~26日にスペインのバレンシアにてESGAR2009が開催されました。今回の学会参加紀行は、ESGAR2009にご参加されました聖マリアンナ医科大学の森本毅先生にご寄稿いただきました。

森本先生は、CTコロノグラフィに対して非常に造詣が深く、日々の臨床においてもCTコロノグラフィの読影を実施されていらしゃいます。また、1年に1度開催されている「JRC CTコロノグラフィ トレーニングコース」では講師も担当されていらっしゃいます。その森本先生が実際にESGARのCTコロノグラフィトレーニングに参加され、日本と比較したヨーロッパのトレーニング事情をレポートしてくださいました。



ESGAR会場

ESGAR会場内通路




森本毅先生 ご略歴



森本 毅先生
聖マリアンナ医科大学 放射線医学講座

平成12年3月  聖マリアンナ医科大学医学部卒業
平成18年11月 国立がんセンター中央病院放射線診断部
平成20年4月  聖マリアンナ医科大学放射線医学講座助教

大学においては日常の消化管造影検査に加え、CTコロノグラフィも数多く実施。また国立がんセンターでの豊富な経験を生かしてCTコロノグラフィの臨床応用に向けた研究開発を行っている。特にCTC関連の研究会での講演も多く、CTCの普及に精力的に努めている。


森本毅先生 CTCハンズオン・トレーニングコース レポート

スペイン/バレンシアで開催された、ESGAR(European Society of Gastrointestinal and Abdominal Radiology)に参加いたしました。例年同様に今年もCTコロノグラフィ(CTC)のハンズオン・トレーニングコースが開催されました。昨年は2グループ制で2日間の日程で講義と実際のハンズオン・トレーニングがそれぞれ1日ずつという構成でしたが、今年は2日間のエッセンスを1日4時間に凝縮して、計3回開催されました。

事前登録は早い段階で定員に達していたため事務局にキャンセル待ちのメールを送ったところ、「リストに載せておくけれど当日の開始時間に会場に来てごらん。もし登録していて来ていない人がいたら、コースを受けることができるかもしれないよ」との返事をもらいました。トレーニングコースの開始時間に会場へと行ってみたところ、同じ様にキャンセル待ちの人達がすでに数人並んでおりました。列に加わり会場入り口で待っていると、後から次々にキャンセル待ち目当ての人がやってきて、それだけで1コース作れるのではと思うほどでした。早めに列に並んだ私は無事に受講することができました。




CTCハンズオン・トレーニングコース会場


今年は1回のトレーニングコースあたり30名で開催されており、5~6社のワークステーションからランダムで2人に一台割り当てられておりました。それぞれのメーカーのスタッフがワークステーションの操作説明のためコース会場内を巡回していましたが、私の使用したワークステーションにはMedicsight社のCADが搭載されていたため、Medicsight社のスタッフの方に色々と教えていただきました。

講師の先生はそれぞれの回で異なりますが、いずれの講師の方々もヨーロッパにおけるCTCの分野では高名な方たちで、私が参加した回ではベルギーのDr. LefereやイギリスのDr. Taylorが講義を行いました。コースの時間配分としては、4時間のうちCTC全般に関するイントロダクションおよびどのように読影を進めていくかという、純粋に講義だけの部分が約90分。CTC読影法の習得やピットフォールとなりやすい症例など指定された症例を用いたケースレビューが90分。ワークステーションに保存されている好きなデータを用いたフリートレーニングが約60分というような構成でした。




CTCハンズオン・トレーニングコース会場


講義のパートは重要な事柄が非常にコンパクトにまとめられており、症例もCTC読影法を学んでいくのに必要な要素が含まれた選定となっておりました。私は日常業務でCTCの読影を行っているため、物足りなさを感じましたがCTC初心者にとっては効率よくトレーニングが行えるように設計されていると感じました。日本でもここ数年、JRC総会にて「JRC CTコロノグラフィ トレーニングコース」を開催しておりますが、今後の開催に向けて参考になる内容でした。

CTC関連の発表では、イタリアの研究チームがCADを用いたflat lesion検出に関する演題を出していました。提示された画像を見ると日本で見るようなⅡ型病変と比較すると少し大きいのではと思われるような病変もありましたが、少なくともflat lesionという概念についてはヨーロッパでも浸透してきていると感じました。その他、トレーニング効果に関する発表などがありました。





ESGAR全体としては、RSNAなどと比較するとベーシックな内容の発表が多く見受けられました。EPOSはeducationalなものも多く、内容もさることながら、図表などがとてもきれいで、画像もよく集めたなというようないろいろな症例が提示されていました。中身も勉強になりましたが、パワーポイントの作り方もとても勉強になりました。

従来日本では、術前評価としてCTCが行われていましたが、最近ではスクリーニング検査としての需要が高まりつつあります。読影法については従来のCTやX線透視とは読影法が異なると思います。今後、CTC検査の導入を検討されているようでしたら、一度、トレーニングコースを受けられることをお勧めいたします。しかしながら、現状では日本においては年1回の開催ですので、参加された海外の学会でトレーニングコースが開催されているようでしたら、是非参加してみてください。

聖マリアンナ医科大学
森本 毅



Medicsight Activities

ESGAR2009では、Medicsight社は展示ブースを出展しました。また、シンポジウム「CT Colonography & CAD ~Promoting excellence & ensuring minimal standards」を主催し、CTコロノグラフィの世界的リーダーであるDr. David Burling、Prof. Andrea Laghi、Dr. Perry Pickhardt、Dr. Philippe Lefereの4名の先生にご講演いただきました。



Medicsight社展示ブース

Medicsight社Symposium

そのシンポジウムにおいて、Dr. Pickhardtが、Medicsight社の新製品「ColonCAD」の有効性について、ご自身の経験を述べられました。その時の映像の一部をMedicsight Plcのホームページからご覧になられます




Dr. Pickhardt講演映像



  • *ColonCADは日本国内においては薬事未承認品のため販売授与はできません。
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